
Scratch(スクラッチ)では育たなかったある能力が、MakeCode(メイクコード)で育つのを見た
Scratch(スクラッチ)の授業で子供たちはプログラミングの基礎をしっかり身につけていきます。でもある日、MakeCode(メイクコード)を使った授業を始めたとき、スクラッチでは見かけなかったある変化を子供たちに見つけました。
「この建物を全部同じ高さにするには、どうプログラムすればいい?」
メイクコードでMinecraft(マインクラフト)の世界に建物を建てようとしていた子供が、突然こんな問いを自分で立てたのです。Scratch(スクラッチ)では「画面に何を表示するか」という発想だったのが、MakeCode(メイクコード)では「3D空間に何を実現するか」という発想に変わっていました。
「どちらが優れているか」という話ではありません。MakeCode(メイクコード)だから育つ、特有の能力がある——これが私が授業を通じて実感してきたことです。
この記事では、メイクコードが子供のどんな能力をどのように育てるのかを、授業で見てきた実際の変化とともにお伝えします。
MakeCode(メイクコード)がScratch(スクラッチ)と決定的に違う学習体験
3D空間での設計という体験
Scratch(スクラッチ)は2D(平面)のキャンバスの上でキャラクターを動かします。横・縦の2方向の世界で、「キャラクターをどこへ移動させるか」を考えます。
MakeCode(メイクコード)はマインクラフトの3D(立体)空間でプログラムを動かします。縦・横・高さという3方向の世界で、「建物をどこにどう建てるか」「エージェントをどのルートで動かすか」を考えます。
この違いが子供の「空間設計力」に与える影響は大きいものがあります。2D平面の思考と3D立体の思考は、脳の使い方が根本的に異なります。メイクコードを使い始めると、子供たちは自然に「立体的に考える」訓練をもっとも効果的な形で積んでいきます。
「物理法則のある世界」でのプログラミング
Scratch(スクラッチ)のキャラクターは重力がなく、どこへでも自由に動けます。プログラム通りに動くことが前提の、整った世界です。
MakeCode(メイクコード)のエージェント(※メイクコードでプログラムによって動かせるマインクラフト内のキャラクター)は違います。重力があり、地形があり、素材によって動作が変わる物理的な制約の中で動きます。「プログラム通りに動かすつもりが、地形のせいで止まってしまった」という状況が起きます。
この制約の中で「どうプログラムを修正するか」を考える体験が、メイクコードならではの問題解決力を育てます。現実世界に近い制約の中でプログラムを動かすという体験は、とくに「想定外への対処力」という、将来エンジニアになった際に重要なスキルの土台になります。
MakeCode(メイクコード)で育つ5つの能力
能力1:空間認識力
MakeCode(メイクコード)でプログラムを書くとき、子供たちはX軸(東西方向)・Y軸(高さ方向)・Z軸(南北方向)という3次元の座標(※場所を数字で表す方法のこと)を意識しながら建物を設計します。
「ここから10ブロック東に移動してから5ブロック上に壁を建てる」という命令を書くためには、3D空間の中での位置関係を頭の中で把握する必要があります。この訓練が、算数の空間図形や理科の立体把握への理解力を高めることにつながります。実際に、メイクコードを続けている子供は算数の図形問題を「見たことがある感覚」で解ける場合が多いと感じています。
能力2:設計思考
Scratch(スクラッチ)では「とりあえず動かしながら考える」アプローチで作品が作れます。MakeCode(メイクコード)ではそれが難しい場面があります。3D空間に大規模な建物を建てる場合、先に「何をどこに作るか」を設計してからプログラムを書かないと、後で修正するのが非常に大変になるからです。
「完成形を先にイメージしてから、逆算してプログラムを書く」という設計思考が、メイクコードを通じて自然に身につきます。マイクラカップのワールド制作でこの力はとくに強化されます。「テーマに合わせてどんな世界を作るか」を最初に設計してから制作に入る経験が、設計思考を最大化させます。
能力3:デバッグ力
デバッグ(※プログラムの間違いを見つけて直すこと)の難しさは、Scratch(スクラッチ)とMakeCode(メイクコード)では段階が違います。
スクラッチでキャラクターが動かないときは、2D平面の動きの中で原因を探します。メイクコードで3D空間の建物が意図と違う形になっているとき、「どのプログラムのどの数値が間違っているか」を3D空間の中で追跡しなければなりません。
より複雑な問題の中でデバッグを経験した子供は、問題を細かく分解して原因を突き止める力がより高いレベルで育ちます。この力はプログラミングだけでなく、理科実験の失敗原因を探すときや、日常のあらゆる問題解決に転用できます。
能力4:スケール感・数量感覚
MakeCode(メイクコード)でループ(※同じ処理を何度も繰り返すプログラムのこと)を使って建築を自動化するとき、子供たちは「100回繰り返す」という命令を書きます。
実際に100個のブロックが瞬時に並ぶのを見ることで、「100という数の大きさ」が体感として身につきます。「1000回繰り返す」「10000回繰り返す」という操作を通じて、大きな数の感覚が育ちます。算数で習う大きな数が、メイクコードを通じてリアルな実感として理解できるのです。
能力5:チーム制作力
マイクラカップはチームで参加する大会です。MakeCode(メイクコード)を使ったワールド制作は、ひとりでこなすには規模が大きすぎます。「誰が建築を担当し、誰がプログラムを担当し、誰がプレゼンテーションをまとめるか」という役割分担が自然に生まれます。
「自分の担当部分が全体のどこにつながるか」を意識しながら制作を進める体験が、チームで協力して何かを作り上げる協働力を育てます。この力は、将来の職場や社会でとくに必要とされるスキルです。
授業で実際に見た子供の変化
MakeCode(メイクコード)を始めて1ヶ月の変化
メイクコードをはじめて1ヶ月の子供たちは、「ブロックを動かしたらマインクラフトの世界が変わった」という驚きの段階にいます。この時期はとにかく「動かす楽しさ」が学習の原動力です。
授業でとくに印象的だったのは、ある小学3年生の子供が、はじめてMakeCode(メイクコード)でエージェントを動かした瞬間「これって自分がゲームの神様になってるってこと?」とつぶやいた場面です。プログラムを書く者がゲームの世界を動かせるという感覚が、学習意欲を一気に高めていきました。(※個人特定を避けるため詳細は一部変更しています)
MakeCode(メイクコード)を始めて3ヶ月の変化
3ヶ月が経つ頃には、「なぜ動かないか」を自分で考えられるようになっています。エラーが出てもすぐに諦めず、「どこが間違っているか」を自分で追いかけ始めます。この段階でデバッグ力が急速に育ちます。
印象的だったのは、ある小学5年生の子供が自分のプログラムのバグを30分かけて自力で直した場面です。MakeCode(メイクコード)を始める前は、うまくいかないとすぐに手を止めていたその子が、問題を最後まで追いかけるようになっていました。「粘り強さ」がプログラミングの体験を通じて育った瞬間でした。(※個人特定を避けるため詳細は一部変更しています)
マイクラカップに参加した後の変化
マイクラカップへの出場を経験した子供の変化は、参加前と別人のように見えることがあります。「大会のために作る」という明確な目標ができることで、MakeCode(メイクコード)の使い方が「授業で学ぶもの」から「自分の目標を達成するための道具」に変わります。
ある中学生の参加者が、マイクラカップ出場後に「プログラムって自分の考えを形にする言葉だ」と話してくれました。メイクコードを通じて「プログラムで表現する」という感覚が育ったとき、子供はプログラミングを学ぶ理由を自分の中に持てるようになります。(※個人特定を避けるため詳細は一部変更しています)
MakeCode(メイクコード)の教育効果が学校の授業でも現れる理由
MakeCode(メイクコード)で身につく力は、プログラミングの時間だけにとどまりません。学校の授業にも波及します。
算数との連携がとくに顕著です。3D座標(X軸・Y軸・Z軸)を使ったプログラミングは、算数の「空間図形」への理解力を高めます。「正方形のブロックを一定間隔で並べる」というメイクコードの操作が、算数の図形問題を「自分ごと」として捉える感覚につながります。
理科との連携もあります。「仮説を立てて試して結果を確認する」というデバッグのプロセスは、理科の実験の考え方とまったく同じです。「なぜ動かないか」を追うメイクコードの体験が、「なぜこの結果になったか」を考える理科的思考力を鍛えます。
「手順を考える力」の汎用的な応用という点でも、メイクコードの効果があります。「どの順番で何をするか」を考えるプログラミング思考は、作文の構成・料理の段取り・スポーツの戦略といったあらゆる場面に転用できます。プログラミングを学んでいるのに、なぜか国語や体育にも強くなる——MakeCode(メイクコード)を続けている子供に、そんな変化が見られることは珍しくありません。
まとめ:MakeCode(メイクコード)は「思考の体育館」
MakeCode(メイクコード)は、プログラミングを教えるだけのツールではありません。3D空間での設計・物理的制約の中での問題解決・チームでの協働——これらをひとつの活動の中で同時に経験できる、ユニークな教育ツールです。
空間設計力とプログラミング思考を同時に鍛えられるツールとして、メイクコードはまさに「思考の体育館」と呼べる存在です。
マインクラフトが好きという入り口から始めたとしても、メイクコードで積み上げた経験は、将来のエンジニア・デザイナー・プロジェクトマネージャーとしての土台を静かに育てていきます。
「うちの子にもMakeCodeを体験させてみたい」と感じた方は、まず無料体験授業にお越しください。公式LINEからお気軽にご連絡ください。
沖縄マイクラ部プログラミングスクール「クロスウェーブ」
沖縄県宜野湾市伊佐2-20-15 伊佐ビル2F
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