
「子どもにプログラミングを学ばせたいけど、まず何から始めればいいのかわからない」
そう感じている保護者の方に、今日はScratch(スクラッチ)の話をします。
プログラミングに触れたことがない方でも、この記事を最後まで読めば「Scratchとは何か」「なぜ子どもの最初の一歩に向いているのか」「実際に何が作れるのか」が、スッキリと理解できます。難しい話は一切しません。一緒に見ていきましょう。
Scratchとは何か。まず基本から
Scratchは、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学、※世界トップクラスの理工系大学。NASAの宇宙工学研究者やノーベル賞受賞者も多数輩出している)が開発した、子ども向けのプログラミングツールです。
特徴を一言で言うと、「無料で、インターネットにつながったパソコンがあれば、誰でもすぐに使えるプログラミングツール」です。
無料です。特別なソフトウェアをインストールする必要もありません。Scratchの公式サイト(scratch.mit.edu)にアクセスして、アカウントを作るだけで使い始められます。沖縄の自宅のパソコンでも、タブレットでも、学校のGIGAスクール端末(※国の施策で1人1台配備された学習用タブレット)でも動きます。
世界中で170か国以上、1億人以上のユーザーが使っているツールで、日本語にも完全対応しています。
なぜMITがこれを作ったのかというと、「子どもたちがプログラミングを通じて、自分のアイデアを形にする喜びを体験してほしい」という思想からです。難しいことを教えるためではなく、「楽しいから続ける」という体験をデザインするために作られたツールです。
ビジュアルプログラミングって何?文字を書かなくていいの?
プログラミングと聞くと、「英語みたいな文字がたくさん並んだ黒い画面に、難しいコードを打ち込む」というイメージを持つ方が多いです。Scratchはそれとはまったく違います。
Scratchは「ビジュアルプログラミング(※文字を書く代わりに、色とりどりのブロックを組み合わせてプログラムを作る方法)」というやり方を採用しています。
具体的にどういうことかというと、画面の左側に色々な種類のブロックが並んでいます。「10歩動かす」「1秒待つ」「もし〇〇なら〜する」「ずっと繰り返す」——こういった命令が、それぞれ1つのブロックになっています。これをドラッグ&ドロップ(※マウスでつかんで移動させる操作)で組み合わせるだけで、プログラムが完成します。
「10歩動かす」ブロックの下に「次のコスチューム(※キャラクターの見た目のこと)にする」ブロックをくっつけると、キャラクターが歩いているように動きます。「ずっと繰り返す」ブロックの中に入れると、永遠に歩き続けます。
文字を入力する必要がないため、漢字が読めない小学校低学年の子どもでも使えます。スペルミス(プログラミングでは1文字ちがうだけでエラーになることが多い)を心配しなくていいため、「失敗した!」という場面が少ない。これがScratchが子どもの入門として優れている大きな理由の1つです。
何歳から始めるのが適切か
Scratchの対象年齢は「8歳〜16歳」と公式に記載されていますが、実際のクロスウェーブでの経験からお伝えすると、少し補足が必要です。
小学校1〜2年生(6〜7歳)でも、大人が隣に座ってサポートしながら一緒に触れる形なら十分に楽しめます。ただし「自分1人で画面を見て操作する」のは、漢字の読み書きや文章理解がある程度できる小学校3年生以上(8〜9歳)からの方がスムーズです。
最も吸収が早いと感じるのは、小学校3年生から6年生の間です。「作りたいものが頭の中にある」年代で、「どうやれば実現できるか」を考えながら試行錯誤する楽しさを、最も素直に味わえます。
「うちの子、まだ7歳だけど大丈夫かな?」という場合は、保護者の方が隣でサポートしながら、一緒に作る体験から始めることをお勧めします。「お父さんと一緒に作ったゲーム」「お母さんに見せたくて作ったアニメーション」——これが最初の動機づけとして非常に効果的です。
中学生になってからScratchを始めるケースもありますが、その場合は「Scratchの段階を早めに卒業して、PythonやJavaScriptに移行する」流れになることが多いです。中学生の認知能力では、ビジュアルプログラミングの壁を越えるのが早いです。
Scratchで何が作れるか
「Scratchで何ができるの?」という疑問には、「ゲーム・アニメーション・クイズ・お話・音楽——作りたいものを作れる」と答えています。もう少し具体的に見てみましょう。
ゲーム
Scratchで最も人気のある作品がゲームです。「上から降ってくるりんごをキャッチするゲーム」「迷路を進んでゴールを目指すゲーム」「キャラクターがジャンプして穴を避けるアクションゲーム」——こうした作品が、小学生の手で実際に作られています。
ゲームを作ることは、プログラミング的思考(※問題を整理して筋道を立てて考える力)のすべてを使います。「スコアが10点増えたらどうする?」「キャラクターが画面の端に行ったら何が起きる?」「敵が当たったらゲームオーバーにするには?」——これらを自分で考えて設計する過程が、思考力の訓練になっています。
アニメーション
「踊るキャラクター」「会話するキャラクター同士」「絵本のように場面が切り替わる物語」——Scratchでは、自分で描いたキャラクターや背景を使って、動くアニメーションを作れます。
絵を描くのが得意な子が「プログラミングはちょっと苦手」という場合でも、アニメーションの制作を入口にすると、自然にプログラムの動きに興味が広がることがあります。「このキャラクターをもっとスムーズに動かしたい」という動機から、ループ(※同じ動作を繰り返す仕組み)や条件分岐(※「もし〇〇なら△△する」という命令の仕組み)を覚えていく。
クイズ・インタラクティブ作品
「自分が作ったクイズに友達が答えられるプログラム」「沖縄の方言を当てる四択クイズ」「動物の写真を見て名前を答えるゲーム」——これらはScratchで小学生がよく作る作品です。
「インタラクティブ(※操作した人の反応によって動きが変わる仕組み)」な作品を作るには、入力の受け取り方・答えの判定・正解・不正解の分岐——という一連の処理を考える必要があります。これは後にPythonを学ぶときの「if文(※条件によって処理を変える命令)」の考え方と完全につながります。
音楽・リズムゲーム
Scratchには音を再生する機能が豊富に含まれており、「音楽に合わせてキャラクターが踊る作品」「ピアノの鍵盤を画面に作って演奏できるプログラム」「リズムに合わせてボタンを押すゲーム」なども作れます。音楽が好きな子どもにとって、プログラミングへの入口として機能することがあります。
テキストプログラミングへの移行タイミング
「Scratchでずっと学び続けるの?」という疑問をよくいただきます。答えは「No」です。Scratchは出発点であって、ゴールではありません。
テキストプログラミング(※「if」「for」「print」のような英語の命令語を書いてプログラムを作る方法。PythonやJavaScriptなどが代表的)への移行は、以下のサインが出てきたタイミングで考えます。
Scratchで「自分がやりたいことをすべて実現できた」と感じ始めた時期、つまりScratchの限界を感じ始めたときが移行の最初のサインです。「もっと複雑な動きをさせたい」「データを保存したい」「ネット上の情報を取ってきたい」——こうした欲求が出てきたら、Scratchが成長の踊り場に来ているサインです。
年齢でいうと、小学校高学年(10〜12歳)になったころに、多くの子が自然にテキストプログラミングへの移行を視野に入れ始めます。ただしこれは個人差が大きく、小学校4年生でPythonに移行できる子もいれば、中学1年生までScratchで十分に力をつけている子もいます。
クロスウェーブでは、この移行を急がせません。「Scratchで作れるものをとことん作った子」の方が、PythonやJavaScriptへの移行後の伸び方が速いからです。Scratchで「変数(※プログラム内で数値や文字を保存しておく箱)」「ループ」「条件分岐」という概念を体で理解した子は、PythonでそれらがどのAIの授業で出てきても「これはScratchの〇〇と同じだ」と即座に接続できます。
クロスウェーブでのScratch授業の実際の様子
実際にクロスウェーブでどんな授業をしているか、お伝えします。
最初の授業では、まず「Scratchで遊ぶ」ことから始めます。使い方を説明する前に、子どもが自由にブロックを触って、何が起きるかを試してもらいます。「これを押したら何が動くんだろう」という好奇心から自然に探索が始まる——その状態を最初に作ることが大切だと考えているからです。
次に、最初の小さな「作品」を一緒に作ります。「ネコを歩かせる」「スペースキーを押したらジャンプする」——10分で完成する小さな体験を最初に積んでもらいます。「自分が作ったものが動いた」という最初の成功体験が、続けるモチベーションの土台になります。
その後は、「何を作りたいか」を子どもが決めて、それを実現するために必要なブロックを一緒に探しながら進めます。クロスウェーブでは「正解の手順通りに進める授業」よりも「作りたいものを自分で決めて、失敗しながら作り上げる授業」を大切にしています。
「なんでこうなったの?」「どうしたら直るかな?」という問いを、先に答えを教えるのではなく、子ども自身が考えるための時間を取ります。この「自分で考えてから聞く」という習慣が、論理的思考力の土台になっていきます。
実際の授業では笑い声がよく聞こえます。「このキャラクターがなぜか横向きになった!」「スコアが増えすぎてバグった!」——こうした「思ってたのと違う」場面が、プログラミング学習の面白さのすべてが詰まっています。思い通りにならない場面を楽しめる子は、確実に伸びていきます。
保護者からよく聞かれる質問
「自宅のパソコンがなくても大丈夫ですか?」
教室のパソコンを使って授業を進めるので、自宅に端末がなくても問題ありません。ただし、学校から配布されているGIGAスクール端末があれば、家でも続きを触れるので、学習の継続性という面でプラスになります。Scratchはブラウザ(※インターネットを見るアプリ。ChromeやSafariなど)さえあれば動くため、端末の種類を選びません。
「英語が苦手なのですが、Scratchは英語が必要ですか?」
日本語に完全対応しています。ブロックに書かれている文字はすべて日本語で表示されるため、英語の知識は不要です。ただし、プログラミングを続けていくうちに、エラーメッセージや情報収集の場面で英語に触れることが増えてきます。これをきっかけに「英語を調べてみよう」という動機づけになる子もいます。
「どのくらいの期間でゲームが作れるようになりますか?」
個人差がありますが、週1回通って2〜3か月で、簡単なゲームの「原型」を作れる子が多いです。「完成した」と感じる作品ができるまでには、3〜6か月ほどかかることが多いです。ただし、「完成させること」より「作り続けること」を大切にしているため、途中でどんどん変えながら進化させる形の方が、学習としては理想的です。
「学校の授業でもScratchを使っているようですが、教室でやる意味はありますか?」
学校の授業では時間の制約上、「Scratchの概念を体験する」ところまでが精一杯です。「作りたいものを作り込む」「失敗してやり直して完成させる」という深い体験には、授業時間が不足しています。民間教室では、作りたいものに向かって集中できる時間を確保できるため、学校で触れた「入口」からの次のステップとして機能します。
「Scratchを覚えても、将来の仕事に役立ちますか?」
Scratchそのものを仕事で使うことはありません。しかし、Scratchを通じて身につく「論理的に考える力」「問題を細かく分けて順番に解く力」「失敗して修正して試す力」は、どんな仕事でも使える汎用的な思考の土台です。また、ScratchはPythonやJavaScriptなどのテキストプログラミングへの移行の準備としても機能するため、プログラミングを本格的に続けたい子には、最善の出発点になります。
最初の一歩は、無料体験から
Scratchは説明を聞くより、実際に触ってみる方が何倍も理解できます。
クロスウェーブでは、無料体験授業を随時受け付けています。「Scratchって言葉だけ聞いたことがある」「子どもが興味を持っているけど、どんな様子かだけ見てみたい」——そんな段階からでも歓迎です。
体験授業では、実際にScratchを使って小さな作品を一緒に作ります。難しいことはしません。ただ、「自分が作ったものが動く」という体験を30分でしていただくことが目的です。
公式LINEに「Scratchの体験をしてみたい」と一言お送りください。お子さんの年齢・現在の状況に合わせて、具体的なご案内をします。
沖縄マイクラ部プログラミングスクール「クロスウェーブ」
沖縄県宜野湾市伊佐2-20-15 伊佐ビル2F
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