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マインクラフトで首里城再建!歴史を学ぶ自由研究|MakeCodeで建築を自動化する方法

2026 6/22
Blog プログラミング マインクラフト MakeCode
マインクラフト 自由研究
2026年6月22日
マインクラフトで首里城再建!歴史を学ぶ自由研究|MakeCodeで建築を自動化する方法

「マインクラフト(マイクラ)ばかりやっている子に、自由研究で何かまとまったテーマをやらせたい」

沖縄の保護者の方から、こうしたご相談を毎週のように受けます。マイクラを禁止するのはもったいない。でも、ただワールドで遊んでいるだけでは、夏休みの自由研究としては心もとない。そう感じている方は多いはずです。

そこで今日ご紹介するのが、「マインクラフト(マイクラ)で首里城を再建して、歴史を学ぶ自由研究」というテーマです。対象は小4〜中学生。マイクラの教育版に標準搭載されているMakeCodeを使って、石垣や正殿の建築を自動化しながら、実物の首里城の構造と歴史を学んでいきます。

私はエンジニア歴30年、沖縄マイクラ部・クロスウェーブの代表として、宜野湾の教室で毎週子どもたちにマインクラフト(マイクラ)プログラミングを教えています。2024年には令和6年度・沖縄文化芸術の創造発信支援事業に採択された「マイクラ×首里城キッズプログラミング講座・プレゼン大会」を全12回にわたって開催し、子どもたちが首里城をマイクラ上で表現してまちづくりをプレゼンする取り組みを続けてきました。教室で実際に教えてきた「建築効率化」のテクニックを、家庭でも再現できる形で整理します。

目次

1. なぜマインクラフト(マイクラ)で首里城を再建するのか

首里城は、琉球王国の政治・外交・文化の中心だった建物です。2019年10月の火災で正殿などが焼失し、現在は再建工事が進んでいます。沖縄に住んでいるお子さんなら、テレビや新聞で何度も目にしてきた建物だと思います。

ここで「マインクラフト(マイクラ)で再建する」という体験には、夏休みの自由研究としていくつもの強みがあります。

1つ目は、自分の手で「歴史的建造物の復元」を体験できることです。
本やインターネットで調べた情報を、平面の文字でまとめるだけでは終わりません。実際にブロックを積み、石垣を曲線にカーブさせ、正殿の屋根の角度を調整する。この作業を通して、写真では気づけなかった「なぜこの形なのか」という疑問が生まれます。

2つ目は、プログラミングと歴史を1つの研究にまとめられることです。
マイクラの教育版に入っているMakeCode(メイクコード)を使えば、エージェントというキャラクターに、ブロックを自動で積ませる命令が出せます。ブロックを1個ずつ手で置く時間を減らし、その分の時間を「観察」と「考察」にまわせます。これは、現場のエンジニアが日々やっている「単純作業を自動化して、考える時間を増やす」という発想そのものです。

3つ目は、沖縄に住んでいるからこそ書ける一次情報を、研究に組み込めることです。
首里城公園に実際に足を運んで写真を撮る。守礼門のスケッチを描く。再建工事の様子を観察する。地元ならではの体験を、自由研究の中心にすえられるのは、もっとも大きな強みです。

マイクラ×プログラミングの全体像は、MakeCodeコース詳細とマインクラフト ワールド制作なら沖縄マイクラ部|全国大会出場の実績ありにまとめています。

2. 準備するもの

研究を始める前に、用意するものを確認します。

  • マインクラフト(マイクラ)教育版(Minecraft Education)またはBE版(統合版)
  • MakeCodeに対応した環境(教育版がもっとも簡単。BE版でも「コードビルダー」から利用可)
  • ノートパソコンまたはタブレット(家庭ではWindows PCが扱いやすい)
  • 首里城の資料(写真集、ガイドブック、首里城公園の公式サイト)
  • 観察メモ用のノート

学校で使っているChromebookでマイクラ教育版が入っている場合は、そのまま使えます。家庭のPCではじめて教育版を入れる場合は、保護者の方が公式サイトの手順に沿ってインストールしてください。

ここで1つ、保護者の方へのお願いです。MakeCodeはブロックでプログラムを組むツールですが、ScratchとはUIが少し違います。お子さんが操作で困ったら、最初の30分くらいは隣で一緒に画面を見てあげてください。慣れれば1人で進められます。

Scratchから入ってMakeCodeへ進む順番がオススメな理由は、Scratch(スクラッチ)プログラミング教室で別途まとめています。

3. 実践:MakeCodeのエージェントで石垣と正殿を自動建築する

ここからが本題です。マイクラ教育版を起動し、平らな世界(フラットワールド)を作って始めます。

3-1. エージェントを呼び出す

マイクラ教育版でワールドに入ったら、チャット欄を開き、コードビルダーを起動します。MakeCode画面が開いたら、新しいプロジェクトを作ります。

エージェント(Agent)は、プログラムから命令できるロボットのようなキャラクターです。チャットで /agent の関連コマンドを使うか、MakeCodeの「エージェント」カテゴリから「エージェントを自分のところに呼ぶ」ブロックを置くと、プレイヤーの隣に現れます。

3-2. 石垣の自動建築:直線部分を関数化する

首里城の石垣は、独特の曲線を描くことで知られています。ですが、いきなり曲線に挑戦するとつまずきます。最初は直線部分を関数(かんすう)にまとめるところから始めます。

関数とは、決まった作業をひとまとめにして、後から呼び出せるしくみです。クロスウェーブの教室では、子どもたちに「ロボットに名前をつけた仕事を覚えさせる」と説明しています。

たとえば、「石を10個まっすぐ積む」という関数を作ります。MakeCodeの「ファンクション(関数)」カテゴリから「関数を作る」を選び、名前を ishigaki_chokusen(石垣・直線)とします。中身は次のようなブロック構成です。

くりかえし 10 回:
  エージェントに 石ブロック を 下に 置かせる
  エージェントを まえ に 1 マス 動かす

これで「直線10マス分の石垣」が、関数1つで作れるようになりました。

3-3. 高さを出す:ループの中にループを入れる

石垣は1段では足りません。3段、5段と高くします。ここで使うのが「ループの中にループを入れる」考え方です。

くりかえし 5 回:        // 高さ5段
  くりかえし 10 回:     // 横10マス
    エージェントに 石ブロック を 下に 置かせる
    エージェントを まえ に 1 マス 動かす
  エージェントを みぎ に むかせる
  エージェントを まえ に 1 マス 動かす
  エージェントを ひだり に むかせる
  エージェントを うえ に 1 マス 動かす
  エージェントを うしろ に 10 マス 動かす

少し複雑ですが、「横10マス積んだら、1段上がって、また横10マス積む」を5回くりかえしているだけです。

教室で子どもたちに教えるとき、私はこの考え方を「同じことをコピペで何回も書くのは負け」と言っています。プログラマの世界では、これをDRY原則(Don’t Repeat Yourself。同じことを繰り返さない)と呼びます。小4・小5でも、ループの入れ子を1度理解してしまえば、自分で構造を組み立てられるようになります。

3-4. 石垣の曲線:少しずつ角度を変える

首里城の石垣の魅力は、ゆるやかなカーブです。直線の関数ができたら、次は「短い直線を、少しずつ角度を変えながらつなぐ」という発想で曲線を表現します。

具体的には、

  • 石を3マス積んだら、エージェントを15度くらい(MakeCodeでは90度単位なので近似)右に向ける
  • また3マス積む
  • また少し右に向ける

これを繰り返すと、ブロックの世界でも近似的なカーブになります。きれいな曲線にはなりませんが、「ブロックという制約の中で曲線を表現する工夫」自体が、立派な研究テーマになります。

3-5. 正殿の土台を組む

石垣ができたら、正殿の土台に進みます。正殿は朱色の建物で、二層の屋根を持ち、左右対称の構造です。

まず土台部分のサイズを決めます。マイクラの上で実物大に近づけるのは難しいので、子どもの作業範囲としては、横20マス×奥行15マス程度のスケールがオススメです。土台は石レンガや磨かれたアンデサイトで作ると、本物の雰囲気に近づきます。

ここでも「左右対称」を活かして、関数を片側だけ作り、それを反転して使うテクニックが使えます。同じ形を2回作るより、1回作って向きを変えるほうが、プログラムも頭の中もすっきりします。

3-6. 正殿の屋根:色と勾配で雰囲気を出す

正殿の屋根は、赤瓦のような朱色が印象的です。マイクラに「赤瓦」というブロックはないので、近い色を選んで代用します。

  • 朱色っぽい屋根:赤い色付きテラコッタ、赤いコンクリート
  • 屋根の縁:黒色のテラコッタ、グレーのコンクリート

屋根は階段ブロックで勾配(こうばい:かたむき)を作ります。1段ごとに少しずつ内側に寄せていくと、本物のような曲線屋根に近づきます。

ここでもエージェントに、「階段ブロックを横に並べる→1段上がって少し内側に寄る→また横に並べる」という関数を作らせると、人の手で1個ずつ置くより圧倒的に早く仕上がります。

3-7. 龍柱と装飾は、最後に手で置く

エージェントに任せるのは、繰り返しの多い作業です。逆に、龍柱(りゅうちゅう)や装飾、彩色のディテールは、最後にお子さん自身が手で置きます。

ここがいちばん楽しい時間でもあります。教室の子どもたちも、「自動化したから残った時間で、龍の角の細かさを表現できる」と言って、最後の30分を一気に作品っぽく仕上げます。

3-8. 教室で教えている「建築効率化」3つのコツ

宜野湾の教室で、私が子どもたちに必ず伝えているのは次の3つです。

  1. 単純作業はエージェントに、創造はあなた自身に
    「全部エージェントに作らせる」ことを目標にしないでください。あなたの手で置きたいところを残すために、エージェントに任せる範囲を決めるのがプログラマの仕事です。
  2. 関数の名前は、あとから読んでわかる名前にする
    func1、func2 のような名前は、あとから自分でも読めなくなります。ishigaki_chokusen、yane_kaidan、seiden_dodai のように、何をする関数か一目でわかる名前にしましょう。これは大人のエンジニアでも守るべきルールです。
  3. 完成させてから、リファクタリングする
    最初から完璧なコードを目指すと、進みません。まず動くものを作ってから、「同じ処理が3回出てきたら関数にまとめる」「数字をまとめて変数にする」と整理します。

このリファクタリング(書き直し)の感覚を、小学生のうちに体で覚えるのはとても貴重です。マイクラカップでも、上位入賞するチームほど、ワールドの作り方が「整理されている」という共通点があります。

4. 学び:実際の首里城の構造と、マイクラでの建築を比較する

ここからが、自由研究としていちばん大事なフェーズです。マイクラで作った首里城と、実物の首里城を比較し、気づいたことをまとめていきます。

4-1. 必ず現地に行く(または公式サイト・写真集で観察する)

可能なら、首里城公園に1度足を運んでください。再建工事中であっても、現場を見ることそれ自体が研究の価値を上げます。

行けない場合は、首里城公園の公式サイト、図書館の写真集、教科書を活用します。観察するポイントは次の通りです。

  • 石垣の高さと曲線の角度
  • 正殿の屋根の勾配(横から見たときの傾き)
  • 朱色のトーン(明るい朱なのか、深い赤なのか)
  • 龍柱の位置と大きさ
  • 周辺の門(守礼門、歓会門、瑞泉門)と正殿の位置関係

スマホで写真を撮るときは、できれば「真横」「真正面」「斜め45度」の3方向から撮ると、あとで構造を比較しやすくなります。

4-2. 比較表を作る

マイクラ版と実物の首里城を、表で比較します。

たとえばこんな項目です。

  • 石垣の高さ:実物は約7m/マイクラでは5段(5マス分)
  • 正殿の幅:実物は約26m/マイクラでは20マス
  • 屋根の段数:実物は二層/マイクラでも二層
  • 朱色の表現:実物は朱漆/マイクラでは赤いテラコッタ
  • 龍柱の位置:実物は正殿前/マイクラでも正殿前

「再現できたところ」と「再現できなかったところ」を素直に書きます。後者こそが、研究の深さを示すポイントです。

4-3. 「ブロックでは表現できないこと」を考察する

マイクラはブロックの世界なので、どうしても表現できないものがあります。

  • 朱漆の質感(光の反射、塗りの厚み)
  • 木の柱の繊維感
  • 石垣の石1つ1つの形(実物は1つずつ違うが、マイクラは同じブロック)
  • 屋根の瓦のラインのなめらかさ

これを「マイクラの限界」と書くだけでは弱いです。自由研究レポートでは、

「マイクラの石ブロックは全部同じ形なので、本物の首里城の石垣の石1つ1つが違う形をしていることに、作ってみてはじめて気づいた」

のように、自分が作ってから気づいた具体的な観察として書くと、E-E-A-Tでいうところの「Experience(体験)」が伝わるレポートになります。

4-4. 歴史的な背景を調べて添える

ブロックの再現だけで終わらせず、歴史も少し調べます。

  • 首里城はいつ建てられたか(14世紀末から15世紀初頭にかけて整備)
  • 琉球王国の中で、どんな役割を持っていたか
  • これまでに何度焼失し、何度再建されたか
  • 2019年の火災と、現在の再建状況

ここで沖縄県や首里城公園の公式情報、教科書、図書館の本を参照します。Wikipediaだけで済ませず、できるだけ書籍や公式資料を使うと、研究としての信頼性が上がります。

5. まとめ:歴史のレポートとセットにする方法

最後に、作品とレポートをセットにする方法を共有します。学校の自由研究は、「マイクラで作った」だけでは評価が難しい場合があります。プログラミングと歴史の両方を、レポートとして見える形にまとめます。

5-1. レポートの章立て(オススメ)

A4のレポート用紙、または模造紙にまとめます。次の順がわかりやすいです。

  1. タイトル:例「マインクラフトで首里城を再建して、歴史を学んだ研究」
  2. 名前と学年
  3. 研究のきっかけ
  4. 首里城について調べたこと(歴史、構造、再建状況)
  5. マイクラで再建した手順(MakeCodeで使ったプログラムの紹介)
  6. 工夫したこと(関数を作った、ループを入れ子にした、エージェントに任せた、など)
  7. 実物との比較(表と気づき)
  8. むずかしかったこと、再現できなかったこと
  9. これからやってみたいこと(守礼門の再現、城内の人物表現、など)
  10. 参考にした資料

5-2. プログラムの見せ方

MakeCodeで作ったプログラムは、画面のスクリーンショットを撮って貼り付けます。Windowsなら Win + Shift + S、Macなら Cmd + Shift + 4 で画面の一部を切り取れます。

スクリーンショットの下に、「このブロックは、石を10個まっすぐ並べる関数です」のように1行コメントを書くと、プログラミングを知らない先生にも伝わります。

教室では、プログラムを「設計図」として最初に書いてから組む順番をオススメしています。順番にすると、レポートも書きやすくなります。

  1. 設計図(紙に手書きで構造を描く)
  2. プログラムの組み立て
  3. ワールドでの実行と微調整
  4. 結果のスクリーンショット
  5. 改善(リファクタリング)

このサイクルを書いておくと、「なぜこのプログラムにしたのか」という思考のあとが伝わります。

5-3. プレゼン動画にまとめると、さらに評価が上がる

学校によっては、自由研究をプレゼン形式で発表するところもあります。マイクラ内で操作している様子を録画し、解説の音声を入れた動画として提出できれば、ぐっと評価が上がります。

クロスウェーブでは、こうしたプレゼン動画もDaVinci Resolveというプロの動画編集ソフトで子どもたちが作っています。マイクラカップで全国大会・TBS賞を受賞したチームも、このプレゼン動画の質で他校と差をつけました。

動画編集に挑戦したいお子さんは、動画編集・YouTuber育成のコースで本格的に学べます。

6. 沖縄マイクラ部から、保護者の方へ

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

私たちは2024年7月から11月にかけて、令和6年度・沖縄文化芸術の創造発信支援事業に採択された「マイクラ×首里城キッズプログラミング講座・プレゼン大会」を全12回にわたって開催しました。子どもたちが首里城をマイクラで表現し、まちづくりについてプレゼンする取り組みです。

そこで毎回感じたのは、子どもたちが「歴史」と「建築」と「プログラミング」を、別々の科目としてではなく、ひとつながりの体験として吸収していく速さでした。マイクラの中で石垣を作りながら、ふと「沖縄の戦いの時代、ここで人が暮らしていたんだよね」と話し出す。MakeCodeで関数を組みながら、「これって算数の関数とおんなじ仕組み?」と気づく。

このつながりこそが、これからの教育で求められている「教科横断的な学び」です。

もし今回の自由研究で「もっと深くやってみたい」と感じたお子さんがいれば、ぜひ宜野湾の教室にも体験に来てください。マイクラだけでなく、ロブロックス(Roblox)のLua(ルア)言語、Python、Scratchなど、お子さんの興味に合わせた次のステップが用意されています。

各コースの入口は次の通りです。

  • MakeCodeコース詳細(マイクラ×プログラミング)
  • マインクラフト ワールド制作なら沖縄マイクラ部|全国大会出場の実績あり
  • Scratch(スクラッチ)プログラミング教室
  • ロブロックス(Roblox)コース詳細
  • Python(パイソン)AI・自動化コース
  • 動画編集・YouTuber育成(プレゼン動画にも活用)

教室の場所と雰囲気は、沖縄マイクラ部についてと教室へのアクセスで確認できます。サイト全体の入口は沖縄のマインクラフト・プログラミング教室 クロスウェーブです。私の経歴はすずきたかまさ(鈴木孝昌)プロフィール ― 沖縄マイクラ部・クロスウェーブ代表にまとめています。

夏の自由研究をきっかけに、お子さんが「歴史を学ぶ目」と「世界を作る手」の両方を手に入れてくれたら、これ以上うれしいことはありません!


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