
「協調性が低い」と、数字で示されたら——保護者の方は、どう受け止めますか?
2026年7月、大阪市教育委員会は、市立小中学校16校・児童生徒4,000名以上を対象に、非認知能力を継続的に可視化するモデル事業を始めました。やり抜く力、協働する力、自分の気持ちを整理する力——テストの点数だけでは見えにくい力を、教育DXで扱おうとする動きです。一方で、人間性に近い力が数値になったとき、その数字が子どもの新しい序列にならないか、という心配もあります。
私は、沖縄マイクラ部・クロスウェーブ代表として、宜野湾で子ども向けプログラミング教育に携わっています。沖縄の子どもたちに、デジタル創作・発表・地域課題解決に挑戦する機会を届ける活動を目指しています。今日は、大阪市の取り組みを一次情報に沿って整理し、マイクラカップやプログラミング教室で「テストでは測れない力」をどう見るか、専門家としての視点をお伝えします。
大阪市が始める非認知能力調査モデル事業
Edv Future株式会社のプレスリリース(2026年7月23日公表)によると、本事業の概要は次のとおりです。
対象は大阪市立小中学校のモデル校16校、児童生徒4,000名以上。期間は2026年7月から2028年3月31日(初年度は2027年3月31日まで)。児童生徒は学習者用端末を使い、年4回、約10〜20分のアセスメントを受けます。
大阪市教育振興基本計画では、従来の学力調査では測りにくかった次の力を「非認知能力(学びの土台となる力)」として位置づけています。
目標に向かいねばり強く取り組む力。いろいろな人たちと、互いに理解し合いともに協力する力。自分の気持ちを整理しコントロールする力。
加えて、学級内の心理的安全性の可視化、要支援児童生徒の把握、教員向けダッシュボードと研修も実施されます。大阪市総合教育センターの首席指導主事は、プレスリリースで「非認知能力を測定し、児童生徒の良さ、強み、特長等を適切に把握することで、エビデンスに基づいた、より質の高い教育活動を構築する」と述べています。
期待は大きい。ただ、私が記事で強調したいのは、導入の新しさではなく、結果の使われ方です。
やり抜く力は、本当に10〜20分の設問で測れるのか
ここ、少しややこしいですよね。やり抜く力(GRITに近い概念)は、長期の行動から見える力です。年4回・各10〜20分のアセスメントは、あくまで「その時点の自己認識や周辺環境のスナップショット」に近い。マラソン全体を、四枚の写真だけで評価するようなもの——そう理解した方が、数字との距離感が保てます。
Edv Future代表の山崎泰正氏も、プレスリリースで「非認知能力は学力とは別ではなく、自ら考え、挑戦し、失敗を乗り越えながら学び続けるための土台」と述べています。学力と対立させるのではなく、土台として扱う——この整理は、プログラミング教育の現場感とも近いです。
文部科学省が求めてきた「学びに向かう力」との関係
非認知能力という言葉は、企業のEdTechサービスから広がった側面があります。一方で、学校の学びとしては、文部科学省の学習指導要領が長く掲げてきた「学びに向かう力(主体的に学習に取り組む態度)」と地続きです。
小学校プログラミング教育の手引(第三版)では、プログラミング教育の目的を「プログラミング的思考」の育成とし、論理的に考え、手順を組み立て、改善を繰り返す力として整理しています。プログラミングは、知識・技能だけでなく、試行錯誤を続ける態度——いわゆる非認知に近い側面——と結びつく、と読めます。
日本政府広報の記事「ICT in Schools Equips Students with Life Skills for Digital Era」でも、学校におけるICTは、デジタル時代に必要な生活技能や協働の基盤を育てる、という文脈で語られています。GIGAスクール構想(文部科学省)で端末が整備されたあと、問題は「何を学び、どう評価するか」に移りました。大阪市の事業は、その延長線上の実験だと捉えてよいでしょう。
非認知能力とは何か
学校の定期テストでは直接測りにくい力を、ざっくり次のように整理できます。
やり抜く力(粘り強く取り組む力)。協働する力(他者と協力する力)。自己効力感(自分ならできる、という感覚)。感情のコントロール。課題設定力。表現力。
沖縄マイクラ部として考えると、非認知能力は、子どもを点数で決めつけるためではなく、成長のきっかけを見つけるために扱うべきです。数値化そのものを否定する必要はありません。ラベル付けだけで終わらせてはいけません。
AIドリル型の学びとの違い
同じ2026年7月、宮城県利府町が町立小中学校9校すべてでAI型教材「キュビナ」を導入した、という報道もありました(ICT教育ニュース)。個別最適な反復問題は、知識の定着には有効です。ただ、正解判定型の学習だけでは、答えのない作品制作や地域課題解決は育ちにくい——プログラミング教室が提供すべき価値は、ここにあります。
測ることで救われる子どももいる
テストの点数は低くても、チームを支えられる。最後まで継続できる。人の意見を整理できる。失敗後に改善できる——そんな強みは、紙のテストだけでは拾いにくい。
大阪市の事業は、教員の経験則だけに頼らず、データで声かけの材料を増やす、という意図があります。心理的安全性や要支援児童生徒の把握——ここまで支援に使うなら、意味はあります。
しかし、人間性を点数にする危険もある
一方で、次のリスクは具体的にあります。
回答時の気分で数値が変わる。自己評価の厳しさは子どもごとに違う。教室内の人間関係が結果に影響する。設問の理解度でブレる。他者評価の相性で見え方が変わる。
「協調性が45点の子」と呼ぶ瞬間、個性が序列になる危険があります。数値は診断でも人格でもありません。特定の時期・環境で、ある設問へ回答した結果にすぎない——この線引きを、学校も家庭も共有したい。
山形・酒田西高校の事例:子どもだけを測らない
同じ2026年7月、山形県立酒田西高校のプレスリリースも注目に値します。校長・教頭を含む全教員35人が非認知能力測定を受け、結果を使った相互フィードバック研修を実施しました。生徒は年2回の測定を続けており、今回は指導する教員自身も同じプロセスを体験した、とのことです。
齋藤恵美校長は、「教員同士が弱みではなく強みにフォーカスし、互いに共有し合えるポジティブな環境」とコメントしています。子どもを評価する前に、教員が評価される感覚を知る——プログラミング教室の講師側も、同じ問いを持てます。子どもの協調性だけを測る前に、講師が役割を与えすぎていないか、失敗を待てているか。
最も重要なのは測定後の声かけ
結果を見せて終わるのではなく、本人と確認する。強みを探す。具体的な場面と照合する。小さな目標を決める。数カ月後に振り返る——この支援がなければ、データはただの序列になります。
保護者の方が学校へ確認したい項目も、次のようなものです。結果は成績や内申に使われるか。他の児童生徒と比較されるか。誰がデータを閲覧できるか。保存期間はいつまでか。本人へどう説明するか。再測定や訂正は可能か。支援へどうつなげるか。
プログラミング教室ではどう評価するか
沖縄でプログラミング教育に携わる立場から、私は数値テストだけに頼りません。制作活動の中で、次のような行動を制作記録として残します。
自分から提案した。分からないことを質問した。他者の建築やコードを手伝った。バグ修正を続けた。発表原稿を改善した。仲間の意見を受け入れた。
マイクラカップのチーム制作で伸びる力 でも、役割分担の考え方を整理しています。完成度の点数だけでは、協働する力は見えません。
教室で記録する制作記録の例
私が宜野湾の教室で意識しているのは、ルーブリック(評価の観点表)を「序列」にしないことです。例えば、次のような観点を、週ごとの振り返りメモに残します。
調査:資料を読んだか、現地を見に行ったか。提案:自分からアイデアを出したか。協働:仲間の作業を手伝ったか。粘り:エラーや崩れた建築を直し続けたか。説明:看板・NPC・口頭で理由を言えたか。発表:動画やプレゼンを改善したか。
「今週は協調性が上がった」ではなく、「今週は、友だちのエリアを直すのを20分手伝った」——行動ベースの記録の方が、子どもにも保護者にも伝わりやすいです。
マイクラカップのチーム制作で見える力
マイクラカップは、教育版マインクラフトを使って、子どもたちが地域課題を調べ、未来のまちを表現し、発表する学びです。建築量だけを競う大会ではありません。
マイクラカップでは、完成した建物だけでなく、調査、役割分担、試行錯誤、発表までの制作過程が重要です。役割ごとに貢献を見ます。
調査。建築。プログラミング(MakeCodeなど)。動画編集。発表。進行管理。仲間への支援。
マイクラカップ作品制作の流れ では、テーマ決めから動画提出までを整理しています。最近、マイクラカップ公式Noteでは、沖縄マイクラ部の「リアルとマイクラを行き来する学び」も紹介されました。街を歩き、スケッチし、教育版マインクラフトで表現する——テストでは測れない粘りや協働が、行動として表れる学びです。
夏休みの自由研究・AI・動画編集との接続
夏休みの自由研究として、教育版マインクラフトを使った地域課題探究ができます。ただし、建築だけでは弱い。テーマ設定、調査、設計、制作、説明、動画編集までつなげると、説得力が出ます。マイクラ自由研究のテーマ例(沖縄)
AIは子どもの答えを代わりに作る道具ではなく、調査やアイデア整理の補助として使います。プログラミングは、教育版マインクラフトの中で仕組みや動きを作るために使います。MakeCodeコース詳細 AI・データサイエンスコース
動画編集は、子どもが考えた未来のまちを、保護者や地域へ伝える発表力を育てる学びです。動画編集 沖縄では、DaVinci Resolve(ダヴィンチ・リゾルブ)を使うこともあります。Davinci Resolveと検索されることもありますが、正式表記はDaVinci Resolveです。中高生向けの金融教育×1分動画コンテスト(FESコンテスト)のように、社会テーマを動画で伝える学びも全国で広がっています。動画編集・YouTuber育成
ソースコードを審査するコンテストという対比
2026年7月、中高生Rubyプログラミングコンテスト2026の募集も始まりました(ICT教育ニュース)。Rubyエンジニアがソースコードを審査し、最終審査はプレゼン形式——生成AIで画面だけ作り、中身を理解しない提出は通用しにくい大会です。
マイクラカップは言語が異なりますが、同じく「完成品の見た目」だけでは足りない。なぜそう考えたか、チームでどう分担したか、動画でどう伝えたか——非認知に近い力が、審査と発表の両方に現れます。マイクラカップの発表動画の作り方
沖縄のマイクラ・プログラミング教室を選ぶとき
民間教室比較サイトでは、沖縄県内の「Minecraftで学べる教室」が50教室前後として掲載されることがあります(同一ブランドの複数校舎を含むため、市場規模そのものとは一致しません)。保護者の方が比較するとき、私は次の軸を勧めます。
40〜60分の体験会か、継続型の学習か。操作中心か、プログラミング・探究中心か。マイクラカップや地域課題調査への支援があるか。プレゼン・動画制作まで伴走するか。中高生向けの発展学習(AI、Python、DaVinci Resolve)があるか。
マイクラができるだけでは同じではありません。体験型と、デジタル創作・発表・地域課題解決までつなぐ継続型——目的が違います。
Road To マイクラカップ in 沖縄 参加者募集とのつながり
Road To マイクラカップ in 沖縄 参加者募集は、ただマイクラで遊ぶ企画ではありません。地域課題を調べ、教育版マインクラフトで形にし、AIやプログラミング、動画編集で発表する入口です。
教育版マインクラフト 体験会から始めてもよいです。夏休みの自由研究として取り組んだテーマが、宜野湾プログラミングコンテスト開催や第8回マイクラカップ作品へつながる可能性もあります。第8回マイクラカップの作品締切は2026年9月7日17時(公式要項で最終確認を)。日程や空き状況は、LINE登録でお知らせします。
Road To マイクラカップ in 沖縄 2026 の詳細はこちら 教育版マインクラフト体験会の詳細はこちら
保護者の方へ:数字より、週ごとの一行メモ
学校の非認知能力調査が沖縄で広がるかは、これからの動向次第です。家庭で今日からできることは、シンプルです。子どもに「協調性は何点?」と聞くより、「今週、チームで何を助けた?」「何を直した?」と聞く。スマホのメモに一行残す。それが、夏休みの自由研究やマイクラカップの制作記録の種になります。
まとめ:測れるかより、測ったあとを大切に
大阪市の4,000人調査は、テストでは測れない力を教育に活かす実験です。文部科学省が求める学びの姿勢、GIGA以降のICT活用、プログラミング教育の試行錯誤——これらと矛盾させず、結果の使い方を監視することが大切です。
沖縄マイクラ部・クロスウェーブでは、非認知能力をランキングにせず、マイクラカップの制作記録、チーム内の行動、発表の過程から、子どもの強みを一緒に見つける伴走を続けます。
マインクラフト ワールド制作なら沖縄マイクラ部|全国大会出場の実績あり
プログラミングスクール詳細
沖縄マイクラ部について
すずきたかまさ(鈴木孝昌)プロフィール ― 沖縄マイクラ部・クロスウェーブ代表
教室へのアクセス
月謝8,800円で通い放題。宜野湾・うるまから、教育版マインクラフト、AI、プログラミング、動画編集まで、お子さんのペースで学べます。
Road To マイクラカップ in 沖縄 2026 参加者募集
沖縄からマイクラカップに挑戦したい子どもたちを募集しています。教育版マインクラフト 体験会から参加できます。夏休みの自由研究につながるAI・プログラミング・動画編集の学びも案内しています。
Road To マイクラカップ in 沖縄 2026 の詳細はこちら
今すぐ、LINEから無料体験を予約できます。「非認知能力、うちの子に合う学び方は?」——相談だけでも大歓迎です。まずは一度、教室の雰囲気を体験しに来てください。
沖縄マイクラ部プログラミングスクール「クロスウェーブ」 代表:鈴木 孝昌 (Google/Meta本社招待・政府PM・日本ソフトウェア大賞・マイクラカップTBS賞) 運営母体:株式会社WEVA(沖縄AI勉強会 WEVA)|沖縄ホームページ制作工房WEBCRAFTS 沖縄県宜野湾市伊佐2-20-15 伊佐ビル2F (c) 2012-2026 WEVA. All Rights Reserved.
クロスウェーブ(沖縄マイクラ部)への参加方法
無料体験会へのご参加やコースに関するご相談は、公式LINEアカウントへご登録いただくか、メールにて「webcrafts098@gmail.com」までお気軽にご連絡ください。
沖縄マイクラ部プログラミングスクール「クロスウェーブ」では、マインクラフトカップ全国大会への挑戦・入賞を目指す仲間を募集しています。当校では、目先の楽しさだけで終わらせず、将来の選択肢を広げる本格的なプログラミング教育(Python、Scratch、MakeCode、JavaScript、Unity、Godot)をはじめ、実务に直結する動画編集講座(Premiere Pro、DaVinci Resolve、CapCut)や、HTML/CSSによるWeb制作講座まで、一貫した次世代デジタルスキルを指導しています。
マインクラフトカップ参加をご希望の方へ
大会への参加を希望される方は、チーム編成および人数把握のため、以下の専用フォームよりお申し込みをお願いいたします。※申込時はマインクラフト教育版のライセンス費用が別途発生いたします。
各教室の開講地域
沖縄県宜野湾市(宜野湾ラボ)
メイン拠点となる宜野湾ラボ(伊佐ビル2F)にて、各専門コースの対面レッスンを開講しています。国道58号線沿いでアクセスが良く、専用駐車場も完備しているため、那覇市や糸満市など遠方からの送迎もスムーズです。
沖縄県うるま市(うるま校)
コミュニティ中枢であるFMうるま特設会場にて、定期講座および地域連携のデジタルイベントを開催しています。
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